触媒活性サイトの実空間イメージングに資する
電気化学セル顕微鏡の開発

高橋 康史

国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学 大学院工学研究科電子工学専攻
教授

高橋 康史

※ 所属、役職等は受賞当時のものです

研究概要

 近年の水素需要の増加に伴い、プラチナなどの高価な貴金属に代わる水素の効率的な生成が可能な触媒開発が進められている。その触媒として注目されている二硫化モリブデン(MoS2)は、原子1層分の厚さのナノシートにすることで水素生成の優れた触媒になることが知られている。MoS2の触媒能の更なる向上のためには、触媒のどのような構造が活性に寄与しているかを知る必要があるが、従来の走査型電気化学顕微鏡では分解能の限界により、触媒能が向上する原理の詳細な理解には至っていない。
高橋氏は現象の理解に最適な評価装置として、分解能を従来の十数μmから20~50 nmへと大幅に向上した世界最高分解能の走査型電気化学セル顕微鏡(SECCM)の開発に成功した。さらにSECCMを用いた触媒活性部位の可視化(電気化学イメージング)により水素発生反応の効率が良いMoS2の構造を明らかにした。
また、このSECCMは触媒自体の改変や劣化部位の特定、水素発生反応以外の触媒についての評価ができることから、光触媒や蓄電材料といった様々な研究への応用が可能であり、今後のエネルギー関連研究への貢献が期待される。

また、このSECCMは触媒自体の改変や劣化部位の特定、水素発生反応以外の触媒についての評価ができることから、光触媒や蓄電材料といった様々な研究への応用が可能であり、今後のエネルギー関連研究への貢献が期待される。

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