半導体プラズマプロセス中の薄膜材料の欠陥検出
産業技術総合研究所 太陽光発電研究センター
※ 所属、役職等は受賞当時のものです
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研究概要
半導体製造プロセスではプラズマ技術を用いてシリコンウエハ上への材料膜の堆積や不要な部分の除去が繰り返し行われる。
材料膜の特性は半導体デバイスの性能に大きく影響を与え、高性能化にはプロセス条件を緻密に制御することが求められるが、プロセス中のプラズマの状態と材料膜の特性との関係は十分に解明されていない。
布村氏は波長の異なる2種類の光を材料膜に照射して得られる光電流(※)の増減をリアルタイムに測定することにより、半導体デバイスの性能を低下させる材料膜の欠陥をリアルタイムに検出する技術を開発し、プラズマの状態が材料膜の特性に及ぼす影響をプロセス中に計測する研究を進展させた。
本研究は太陽電池で使われるアモルファスシリコンの膜を形成するプロセスを対象としているが、他のプラズマ技術を用いるプロセスにも適用される事が期待される。
※ 物質に光を当てたとき,その光を吸収して光電子と呼ばれる自由電子を生じる。この光電子の運動による電流を光電流という。