高エネルギー放射光を用いたマイクロビーム蛍光X線分析法の革新とその応用

寺田 靖子氏

財団法人 高輝度光科学研究センター

主幹研究員 寺田 靖子氏

※ 所属、役職等は受賞当時のものです

論文要旨

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SPring-8で得られる100keV以上の高エネルギーX線を用いて、重金属のK線を直接検出する蛍光X線分析を行った。ppmレベルの希土類元素、タングステンなどの重金属元素が検出可能であることがわかり、各種分野へ本法を適用したところ、ガラス片、陶磁器片などに含まれる重金属を指標とした異同識別として本法が非常に有用であることが明らかとなった。また、未踏領域であった高エネルギーX線領域でのマイクロビームを目指して集光光学素子を設計・開発し、全反射ミラーにより30-100 keVの領域で1 μm程度のマイクロビームが得られることを実証した。

*財団法人高輝度光科学研究センター

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研究概要

大型放射光施設(SPring-8)で得られる高エネルギーX線領域での集光光学素子の開発を行ない、1マイクロメートルの微小ビームの形成に成功した。

その応用により、カドミウムを蓄積する植物において各組織内の元素分布が明らかになるなど、蛍光X線による微量重金属元素の分析が可能であることを実証した。

また、高エネルギー放射光蛍光X線分析の手法を開発することで、希土類元素などの微量重元素の非破壊高感度分析を可能とし、和歌山ヒ素カレー事件の亜ヒ酸鑑定など、鑑識・環境・文化財などの各分野において具体的成果をあげた。

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