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共鳴X線非弾性散乱を利用した新しいX線分光法の開発

林 久史氏

日本女子大学 理学部 物質生物化学科

助教授 林 久史氏

※ 所属、役職等は受賞当時のものです

論文要旨

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共鳴X線非弾性散乱の高精度測定を通じて、内殻寿命幅による分解能制限なしにX線吸収微細構造(XAFS)スペクトルを求める方法を開発した。この方法を使えば、“寿命幅制限のない価数選別XAFS”や“寿命幅制限のないスピン選別XAFS”などさまざまなタイプの新しいXAFSも導出できる。本法は、機能性材料全般についてさまざまな状態変化を追う強力なツールに発展する可能性がある。

*日本女子大学

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研究概要

共鳴X 線非弾性散乱の高精度測定を通じて、内殻寿命幅による分解能制限なしに、X線吸収微細構造(XAFS)スペクトルを求める方法を開発した先駆的研究。

最近では、世界最高感度の微弱発光分光システムを独自に作り上げ、それを放射光施設SPring-8 に持ち込み、「寿命幅制限のない価数選別XAFS」や「寿命幅制限のないスピン選別XAFS」測定など、従来のXAFS 分光法では不可能だったことを次々と実現させている。

本測定・解析法は、高温超電導材料や磁性材料、機能性材料全般について、様々な状態変化を追う極めて強力なツールに発展する可能性がある。