イオンの速度分布関数による非侵襲的プラズマ特性解析
ルール大学ボーフム(ドイツ) プラズマ・原子物理学科
※ 所属、役職等は受賞当時のものです
ダウンロード
研究概要
半導体製造プロセスにおいてプラズマの状態を把握し、制御する事は半導体製造プロセス上で重要となる。 しかし、実際の現場ではプラズマの発生環境を乱すことなく、イオンの種類や密度などのプラズマの特性を得ることは困難である。
質量分析計はプラズマの発生環境を乱すことなくプラズマ中のイオン種、エネルギー分布、密度等の情報を得る方法の一つであるが、分析計付近の情報しか得られない。
ツァンコフ氏は、質量分析計を用いて測定するイオン速度の分布等がボルツマン方程式(※)の理論に基づいているという解析事例を調査し、プラズマの特性をより正しく推定する方法を提案している。
簡便にプラズマを測定する手法は半導体製造プロセス上、極めて重要であり、今後、プラズマの定量的な特性を解明する手法として利用されることが期待される。
※ 気体分子の速度分布を示す方程式