蛍光X線分光法による超微量分析 -新しい高効率波長分散型X線分光器の開発と高輝度シンクロトロン放射光による全反射蛍光X線分光法への応用-

桜井 健次氏

独立行政法人 物質・材料研究機構

グループリーダー 桜井 健次氏

※ 所属、役職等は受賞当時のものです

論文要旨

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非破壊的な元素分析法である蛍光X線分光法の微量物質検出能力を極限的に引き上げることを目指し,機器開発を行った。半導体表面の汚染物質の有力な計測技術としても知られる全反射蛍光X線分光法では,これまで波長分散型X線分光器と組み合わせることは微量分析の観点では不利と考えられていたが,本研究により,その常識が破られた。超高効率の分光器の技術が開発され,SPring-8の高輝度シンクロトロン放射光と組み合わせて用いられた。その結果,検出限界を当時の世界最良のデータよりも1桁以上改良し,10-16gレベル,ppt濃度レベルの超微量分析を実現することに成功した。

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研究概要

高輝度放射光(SPring-8)と独自の工夫を導入した超小型・超高効率のX線分光器の技術を組み合わせた新しい全反射蛍光X線分光法の開発により、従来報告されていた最良の検出限界を一桁以上も更新する10-16gレベルの世界一の高感度化を達成した。

この研究では、光源の高性能化に見合った分光技術と分光器の開発が超微量分析のブレークスルーをもたらした。

単なる元素分析にとどまらず、分光器の高分解能性を生かして微量物質の化学状態分析も可能になった。

さらに将来は、短パルスX線による化学変化・反応の研究への発展も期待されている。

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