PAGE TOP

HCCI 燃焼における残留ガスおよび温度の同時可視化

ロサマー デイヴィッド氏

米国 ウィスコンシン州 ウィスコンシン大学マディソン校

准教授 ロサマー デイヴィッド氏

※ 所属、役職等は受賞当時のものです

論文要旨

  • 日本語
  • English

残留排気ガスと温度分布が,予混合圧縮着火(HCCI)燃焼に及ぼす影響を研究するための新しい診断技術を紹介する。この技術は蛍光トレーサ(ジエチルケトン)の2波長励起を利用することで,光学を用いて可視化されたエンジン筒内の燃焼中のEGR(排気再循環)と温度分布の高忠実度画像を得るものである。この診断法は,筒内混合気の成層化がHCCI燃焼過程に及ぼす影響を解明するために開発された。

ダウンロード

研究概要

2波長のレーザを用いた平面レーザ励起蛍光(PLIF)法を予混合圧縮着火(HCCI)エンジンに適用し、エンジン筒内の残留ガスと温度の分布を連続的に計測する技術を確立した。

この技術によれば、筒内の排気再循環(EGR)の状態や温度の変化を、吸気から圧縮・膨張工程にわたって2次元画像として可視化でき、バルブ動作のタイミングなどのパラメータによる影響の解析も可能である。

高効率と低エミッションを両立しうる次世代エンジンとして注目されるHCCIの研究に対して、実用化に向けた燃焼解析手法を提供できる技術として期待される。